柔術の技って、見てるときは「なるほど〜!」って思うのに、
実際にやろうとした瞬間、脳みそが真っ白になって全部消える問題。
先生が丁寧に説明してくれたあの技はどこへ行ったのか。
脳内のどこに保存されていたのか。そもそも保存されていたのか。
今日は、毎回直面する “デモと同時に記憶が消える問題”についての嘆きです。
先生の「やってみましょう!」の声と同時に消える記憶
デモ中はちゃんと理解してる気がするんです。
「はいはい、こうして、足をこうして…よしイケる」と。
でも自分の番になると——
デモの部分だけキレイに記憶が消えてる!!!
さっき見てたあの技の記憶だけ跡形もない。
本当に同じ時間を共有していたのか不安になる。
とりあえず相手と目が合う
技を忘れたまま、相手の前に立つあの沈黙。
相手:「どうぞ」
私:「……………?」
いやほんとに何も覚えてない。最初の体勢すら思い出せない。
とりあえず裾を掴んでみると、
「そこじゃなくて…こっちを」 と優しく言われる。
やっぱり? なんか違うと思ってた。
セコンドの「さっきのやつ!」が一番焦る
スパー中、先生が横から
「さっきやったやつ!右足!」とアドバイスをくれることがあるけど…
「さっきやったやつ???」
「右足ってどこ???」
もう脳がパニック。
右足を探してるのに、左手が動く。
体と意識がバラバラの方向を向いてしまう40代。
若者の吸収力がチート
同じデモを見ていたはずの若者が、
「こういうことですよね?」 とサッとやる。
え、嘘でしょ?
教わったの、同じ技だよね?
こっちはまだ動きの手順すらあやしいのに、若者はもう応用編に行ってる。
でも忘れても、また覚える日が来る
ここが柔術の不思議なところで、
忘れたまま何度も繰り返しているうちに、
ある日突然、
「あ、できた」
という瞬間が来る。
記憶力では勝てないけど、しつこさならまだ勝負できる。
40代は、意外とあきらめが悪い。
技は忘れる。
デモも忘れる。
左右も反転する。
でも、 体はちょっとずつ覚えていく。
焦らなくてもいい。 忘れても大丈夫。
何度でも繰り返せば、いつかちゃんと「できる日」が来るから。
柔術は、記憶力じゃなくて、しつこさで上達するスポーツだと思う。
今日もまた、忘れて、笑って、ちょっとだけ成長したはず。

